9月10日、地場不動産管理を手がけ福岡市に本社をおく株式会社三好不動産と、同社の関連会社でありマスターリースや不動産再生事業を手がける株式会社ミヨシアセットマネジメントが、Airbnb Japan社と業務提携し、民泊事業をふくめた宿泊事業へ本格的に参入することを公表した。
これにより、新規の宿泊施設オーナーや賃貸オーナーが、宿泊施設オーナーとして業種転換した際のアドバイスやコンサルティング、その後の管理や自主運営等、さまざまな分野で業務を開始する。また、三好不動産の管理物件、自社物件を中心に「民泊」「簡易宿所」のほか、旅館業法にのっとった「ホテル」「スパリゾート」等を展開する見通しだ。
第一号案件として三好不動産は、2018年10月にも博多駅周辺にホテルをオープンしてAirbnbで予約可能となる。さらに、同年10月27日に3社合同で賃貸物件オーナーに対する大規模なPRイベントを開催予定だ。
同提携では、住宅宿泊事業法(民泊新法)における民泊営業日数を年間180日までとする制限により、民泊の収益化を悩んでいるオーナーをメインターゲットとしている。同社は民泊にくらべ制限の少ない「簡易宿所」提案をはじめとしたコンサルタントからその後の管理までの総合サービスを展開する。
三好不動産は、福岡全体の約20%が空室である一方で福岡市内では宿泊施設が不足している現状を踏まえ、リノベーション後の物件賃貸だけでなく、宿泊施設への転換を図ることが宿泊施設不足と空室対策の突破口になると見込んでいる。
訪日客数が過去最高を更新し続けるなか、福岡市も例外ではなく、2017年時点で298.3万人と、5年間でおよそ3.7倍に急増している。そのため福岡では、民泊等宿泊事業に興味をもつオーナーが増えており、三好不動産はそれらのニーズに応えるべく、Airbnb Japanとともに宿泊物件の増加に努める。なお、ミヨシアセットマネジメントはすでに住宅宿泊管理業者として登録済みだ。
今後、3社は地域に根ざした住宅宿泊事業市場の拡大にともなう地域経済や観光の発展に貢献するべく、取り組みを進めていく見通しだ。